いよいよ大詰めを迎えたBリーグ2017-2018シーズンは四強が出揃い、今週末はチャンピオンシップ(CS)準決勝が行われます。試合日程やテレビ放送予定、対戦相手の特徴などを記します。
【CS準決勝 日程】
第1戦 5月19日(土) 15:05試合開始
第2戦 5月20日(日) 16:05試合開始
船橋アリーナ
2勝したほうが決勝へ勝ち上がります。1勝1敗になった場合は、第2戦と同じ日に10分間(前後半各5分)の第3戦を行います。
【テレビ放送予定】
第1戦 5月19日(土) 15:30~17:30 RBCテレビ
第2戦 5月20日(日) 16:00~17:50 NHKBS1
【レギュラーシーズンの戦績】
キングス 42勝18敗(西地区1位・CS出場順位3位)
千葉 46勝14敗(東地区1位・CS出場順位2位)
直接対決の戦績は、キングスの1勝3敗。
【予想スターティング5とマッチアップ】
#14岸本隆一(176cm) - #2富樫勇樹(167cm)
#24田代直希(188cm) - #10アキ・チェンバース(190cm)
#51古川孝敏(190cm) - #34小野龍猛(197cm)
#33アイラ・ブラウン(193cm) - #3マイケル・パーカー(200cm)
#12ハッサン・マーティン(203cm) - #21ギャビン・エドワーズ(206cm)
【注目選手】
キングス #13津山尚大、#24田代直希、#12ハッサン・マーティン
【見どころ】
千葉ジェッツは天皇杯のチャンピオンチームで、リーグ戦では強豪ひしめく東地区を制しました。トランジションバスケットを軸とした高い攻撃力が魅力で、機動力と高さを兼ね備えたチームです。スターターだけでなく、ベンチにも能力の高い選手が揃っており、攻防どちらからでも流れを変えられる#27石井講祐には特に警戒が必要です。
対するキングスはディフェンスチームで、レギュラーシーズンの平均失点はリーグ1位の67.7。千葉の平均得点はリーグ2位の84.5ですから、今シリーズは盾と矛の対決であり、ロースコアゲームならキングス、ハイスコアゲームなら千葉の流れといえます。
千葉が得意とする速攻を防ぐためには、ハリーバックする、ディフェンスのピックアップを速くするといったことも大切ですが、何よりもキングスのオフェンスの終わり方が重要になります。外角からタフショットを打たされ、ロングリバウンドから速攻を出されると千葉にリズムを掴まれるため、キングスは自分たちのリズムでシュートを打ち、オフェンスリバウンドにからみ、ポゼッションで上回ることが求められます。
千葉のエースガード#2富樫には、#14岸本と#13津山が交代でマッチアップすると思います。体を当ててコースを制限し、スクリーンプレーに対してはファイトオーバーで対応することで、千葉の攻撃の起点を封じたいところ。特に#13津山はベンチからポッと出てズドンと決める勝負強さがあるので、注目選手の一人に挙げました。
出場選手全員が120%の力を出さないと勝てない千葉戦に向けて、先週の名古屋D戦で元気のなかった#24田代と#12ハッサンの復調は必須条件です。キングスはアウェイゲームながら、#24田代は地元・千葉県での試合であり、半ばホーム。覚醒を期待します。
キングスと千葉の前回の直接対決(5月5日)で、キングスはスポット的に2-1-2ゾーンとマッチアップゾーンを使っていました。こうしたディフェンスの変化をいつ、どのタイミングで使ってくるかという采配面にも注目です。
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千葉はCS準々決勝で川崎ブレイブサンダースと対戦した際、「スペイン ピック&ロール」というプレーを使っていました。おそらく、キングスとの対戦でも要所で使ってくると思うので、図を使って説明します。千葉×川崎のCS第3戦、前半残り30秒で行われたプレーです。
攻撃開始時の陣形はご覧のとおりです。#2富樫が高い位置でボールを持ち、#21エドワーズのスクリーンを待ちます。
#21エドワーズがスクリーンをセットし、#2富樫がユーザーとなってサイドライン側へドライブします。この時、#34小野は#21エドワーズの後をついていきます。
#34小野がスクリーンをセットし、#21エドワーズがユーザーとなってゴール下へダイブします。#21エドワーズはスクリーナーから一転してユーザーになることで、ゴール下でフリーになる確率を高めます。相手ディフェンスの意識をインサイドへ向けさせた後、#34小野はトップの位置へポップアウトします。
対川崎戦のこの場面では#2富樫が右45度から3ポイントシュートを打ち、決めましたが、他にもプレーの選択肢は多く、
(1)ゴール下の#21エドワーズへパス
(2)#34小野へパスして3ポイントシュート
(3)#2富樫のドライブ
などのパターンが考えられ、抑えるのがとても難しい攻撃です。リーグNo.1ディフェンスを誇るキングスの選手たちがどのように対応するかに注目しています。