#13ドウェイン・エバンスは、ディフェンスの名手・マックにマッチアップされながらも、チームハイとなる14得点を挙げた
キングス 80(21-12.15-20.22-22.22-17)71 信州 [
BOX]
【スターティング5とマッチアップ】
#3並里成(172cm) - #12栗原ルイス(188cm)
#34小野寺祥太(183cm) - #8西山達哉(172cm)
#30今村佳太(191cm) - #31三ツ井利也(190cm)
#13ドウェイン・エバンス(201cm) - #55アンソニー・マクヘンリー(202cm)
#45ジャック・クーリー(206cm) - #50ウェイン・マーシャル(211cm)
【観戦記】
あらためて映像で見返したい、戦術的に見ごたえのある2試合でした。
信州は、172cmの#8西山から211cmの#50マーシャルまで全員が3ポイントシュートを打てるため、5アウトのアライメントでコートを広く使い、インサイドにスペースを作っていました。その上で、スクリーンを使ってキングスにスイッチをさせて、ミスマッチを生じさせてから展開を突く、ということを一節通して貫いていました。
昨日の土曜日の試合で、キングスには「してやられた」苦い思い出があります。
第2Q終了間際、信州は#55マックと#12栗原がツーメンゲームを仕掛け、スクリーンプレーでキングスにスイッチをさせます。#3並里にマッチアップされた#55マックがミスマッチを突き、ゴール下に押し込んでシュートを決めました。
続く攻撃でも信州は#55マックと#8西山がツーメンゲームを仕掛け、キングスにスイッチをさせます。今度は#13エバンスにマッチアップされた#8西山が3ポイントシュートを沈め、連続得点で第2Qを終えました。似たようなエントリーから、相手の対応を見極め、内外バランスよく得点につなげた信州の技ありの攻撃でした。
今日のキングスは前日の反省を生かし、できるだけスイッチをしないディフェンスをしていたと思います。その結果、第1Qを21-12とリードして試合を優位に進めていました。
これに対して信州は第2Q開始直後、ガードの#19大崎裕太とセンター#50マーシャルが、ピック → リピック → リピック → リピックと、4回もスクリーンを繰り返しました。マッチアップしていた#3並里はファイトオーバーとスライドを駆使して懸命にディフェンスしますが、4回目のスクリーンで遂にスイッチをします。これで、#50マーシャルに#3並里、#19大崎に#45クーリーというミスマッチが生じ、信州が展開から得点を決めました。
両チームの戦略と意地を垣間見た、ハイレベルな攻防でした。
☆ ☆ ☆
日曜日の第4Q残り1分27秒、キングスがフィールドゴールを決めて79-69とリードを広げた場面で、信州がタイムアウトを取りました。タイムアウト明け、信州はフロントコートからスローインするか、バックコートからスローインするかを選択できますが、バックコートからのスローインを選びました。
残り時間と点差を考えると、信州はできるだけ時間を使わずにシュートを決めて点差を縮めておきたい場面だったと思うので、私はフロントコートからのスローインを予想していました。が、結果的にバックコートからのスローインで、シュートまで10秒を要しています。
今節はトーナメントではなくリーグ戦なので、得失点差を考慮して、相手の攻撃機会を減らしたいという意図があったのかなとも考えましたが、新型コロナによる中断等がなければ、両チームはまだ直接対決を2試合残しています。
家に帰ってから、当該シーンをバスケットLIVEで見返してみたのですが、この件には触れていませんでした。実況の方はこのあたりにググッと踏み込んで、与那嶺翼博士と久手堅笑美教授のコメントを引き出してほしかったなーと思います。